「思いは実現する」の講演を拝聴して(2015年12月21日)

12月11日に開催した高知県橋梁会の研修会で、久保博道氏に「思いは実現する」と題して講演をしていただいた。
久保氏は、東京都立大学土木工学科を卒業と同時に高知県に入られ、土木部道路課長、観光振興部長を経て今年の4月に高知県議会議員選挙に当選。現在、県会議員として精力的に活動されている。
講演では、以下のことを話された。

①大学で土木を選んだのは、物理学好きで、橋梁の構造解析をしたかったから。平成21年に知事に突然呼ばれ、観光振興部に行って欲しいと言われた。
②定年退職までラスト一年になったとき、外郭団体へ再就職する選択肢もあった。しかし、母親から「世の中のためになる人になりなさい」とずっと言われ続けてきたことが頭にあり、県会議員選挙への出馬を決断した。
③応援すると約束してくれていた人々も、「ジバン」と「カバン」がないことが分かると、サッと引いていった。寂しい思いをしていたとき、あるコンサルタントの朝礼に呼ばれとても嬉しかった。選挙を応援してくれたのは土木部時代の仲間たちであった。
④冬の寒い日の辻立ちは厳しかったが、「心の中で、もっと寒くなれ」と叫んでいた。寒いほど頑張っている姿が人々の印象に残るからである。
⑤私の夢は、2020年オリンピック・パラリンピック東京大会開閉会によさこい鳴子踊りを参加させること、高知城を国宝化させること。
⑥継続した不断の努力を続けていると夢は必ず叶う。リスクを恐れることはない。

久保氏とは土木部時代からお付き合いさせていただいている。最近では、フェイスブック友だちになっている。マメに写真をアップされているので日々の努力がよくわかる。
月曜日、水曜日、土曜日の朝は、天候に関係なく辻立ちをされている。県議会の準備、視察旅行、そして、ほぼ毎晩いろいろな企業や団体などの会合や懇親会に出席されている。深夜にはネット英会話をされている。その合間にトライアスロン出場のための水泳、ランニング、バイクのトレーニング、ダンス、読書など休む暇なく超人的に行動されている。

そこまで頑張ることがなぜできるのか、少し分かったような気がする。「東京オリンピックで鳴子踊りを世界中の人に見てもらう」「高知城を国宝する」という大きな夢を持っている。多くの人々が賛同してくれるような夢を、情熱を持って熱く語っていると、周りの人々が期待し、応援してくれる。期待されるとそれに応えなければという気持ちになり、全力投球せざるを得なくなるのだろう。
「大きな夢を抱き、人並み以上の努力を続ける」。成功の条件である。