10月25日、労働安全コンサルタントの片岡様をお招きし、
①酸素欠乏・硫化水素中毒対策
②有害物質対策
という内容で約2時間の安全講習を行って頂きました。
酸素欠乏危険箇所や有害物質との接触する可能性がある箇所での作業の留意事項について、事例を交えて分かり易く説明して頂き、大変有意義な講習となりました。
片岡様、ありがとうございました。
平成29年10月16日に台湾台北市世界貿易センターで開催された防災技術交流セミナー(高知県主催、台湾行政院公共工程委員会協賛)で、当社技術開発部長の楠本雅博が「橋梁・トンネルの維持管理と耐震補強」について講演しました。
セミナーでは、公共工程委員会から顔久禜副主任委員が、高知県から商工労働部の栗山典久参事が挨拶されました。
台湾側からは、国道高速公路局の陳國隆氏より「高速道路における橋梁耐震補強」、林同棪コンサルタントの彭康瑜氏より「地震損失評価システム(TELES)の高速道路への適用」について講演がありました。
日本側からは、当社の楠本部長が講演を行った後、株式会社技研製作所より狭隘地における杭打ち工法、株式会社高知丸高より橋脚補強工事における仮締め切り工法、株式会社西宮産業より剥落防止シートなどの製品説明を行いました。
防災技術交流セミナーの開催状況 | 当社楠本部長の講演状況 |
セミナーの翌日は、行政院災害防救辦公室を表敬訪問し、防災システム全体に対する意見交換を行いました。
災害防救辦公室の副主任である王怡文博士は、高知県が実施している防災製品認定制度に非常に興味を持たれていました。
行政院災害防救辦公室を表敬訪問 | 意見交換会参加者一同 |
その後、台湾の大手コンサルである中興コンサルタント(正式名:中興工程顧問服份有限公司、Sinotech Engineering Consultants, LTD. )を訪問し、訪台企業の防災製品の説明と、意見交換を行いました。また、その夜は当社とも関係が深い台湾国立中央大学の王仲宇教授が会食を開いて頂き、さらなる懇親と今後の技術交流について懇談を行いました。
中興コンサルタントでの意見交換会 | 王仲宇教授を囲んで |
台湾の維持管理や耐震設計の技術は、日本と同等でありながらも独自の設計思想があり、相互に学ぶべき点があると感じました。
今後も親日的な台湾の産官学各分野と技術交流、人材交流などを進め、両国の防災力の向上に貢献したいと考えております。
平成29年10月14日(土)9:30より本社1F研修室にて「平成29年度 社内研究発表会」を開催しました。
設計部濱田部長の司会により開会が宣言され、取締役社長 右城より挨拶がありました。
右城社長による挨拶 | 満員の会場 |
本発表会の目的は以下の通りです。 ・論文の作成により文章力の向上を図るとともに、自分で考える力を養うこと。 ・発表者のプレゼンテーション能力の向上を図ること。 ・優秀発表者は、土木学会の研究発表等にエントリーし表彰に向け更なる研鑽を目指すこと。 |
続いて、発表会に移りました。発表会は3部構成で進められました。
(スケジュール等の詳細につきましては、H29_社内研究発表会スケジュールを参照願います。)
①一般発表:4セッション、各セッション5名、計20名による発表
午前の部2セッションは業務に主担当として携わる者主体、午後の部2セッションは若手技術者主体の構成で進められました。持ち時間は発表時間7分、質疑応答3分の合計10分、交代時間を含まないタイトな進行となりましたが、各座長の適切な進行と発表者による発表時間厳守により、スムーズな進行が行われました。
座長とタイムキーパー | 発表状況 | 発表状況 |
発表状況 |
審査員からの質問 | 若手も積極的に質問 |
発表者以外にも、審査員の質問より多く聴講者より質疑があり、活発な意見交換が行われました。
聴講者からの質問の多くは若手技術者からであり、講習会等で解らない事はその場で出来るだけ理解して帰社する意識が若手技術者に醸造されつつあることが感じられました。
②特別発表:防災まちづくり課 掘田係長による「中小企業診断士養成課程研修報告」
平成29 年3 月28 日より半年間、第27 期中小企業診断士養成課程の研修生として、中小企業大学校東京校へ内地留学した研修の報告、当社における中小企業診断士の活躍領域、今後の決意について発表がありました。
③特別講演:NEXCO エンジニアリング中国 奥園 誠之 氏による「斜面防災及び法面工の問題点と対策」
(公財)高速道路調査会シニアフェロー、(株)高速道路総合技術研究所研究アドバイザー、西日本高速道路エンジニアリング中国(株) 顧問を勤め、斜面防災関連で異例のベストセラー「これだけは知っておきたい 斜面防災100のポイント」著者で斜面防災の第一人者である奥園先生より、実際に携わった事例等を題材に斜面防災・法面の問題点と対策について講演頂きました。
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多岐にわたる項目を取り扱いながらも、経験に基づいた講演内容は何より解りやすく、時折ユーモアを交えた説明は、気がつけば予定していた講演時間をあっというまに終えていました。貴重な講演内容の一例を記載します。
・地滑り対策においては設計者が陥りやすい効果のない押え盛土や排土工とその理由
・地下水排除工の効果的な考え方、特に、水平ボーリングからの多量に出水する場合は対策が不十分と考えられる点
・谷埋め盛土の排水を1箇所に集中させることのリスク
・災害復旧直後と30年後の状況から見る環境配慮への意見
・現場においては写真では判断できないスケッチ技術の重要さ
・様々な崩壊・変状事例から得られる教訓
・無いより悪い欠陥水路
・法面における縦排水溝の盲点と改良対策事例
・適切な法面植生の考え方と、斜面からの湧水確認の重要性
・吹き付け法面における老朽化対策と注意を要する道路縦断方向の亀裂
・のり枠交点のアンカー筋の根入れ不足は将来的にバックリングの原因となる事例
・グラウンドアンカーに関する情報・教訓
[昭和時代のアンカーは防蝕が不完全 ][ 平成時代の アンカーは安全率のかたまり。][欠陥の原因の大半は施工にあり ][増し打ちアンカーの定着は既設のものより深部に ]etc
④次に上野技術顧問より講評を頂きました。
・全ての発表者が発表時間を遵守し、スケジュールが滞りなく進んだ点
・午前の業務主担当を主体とした発表と午後の若手を主体とした発表の遜色がない点
・質疑に対する応答の正確さ、特に複数の質問を受け対応していることは驚きであった点。
・この後優秀発表者が発表されることになるが、発表者全員の点数が高く僅差であった点。
・プレゼンテーションの見せ方についての工夫。
など、発表者が今後励みとなるような内容の講評を頂きました。
最後に、技術開発部長 楠本より閉会の挨拶があり第1部が終了しました。
【結果発表と懇親会】
アンジェブランに場所を移し18:00より結果発表となりました。松本部長より優秀発表者3名と最優秀発表者が発表され、表彰が行われました。
・最優秀発表者 橋梁構造課 兵頭課長補佐
・優秀発表者 橋梁構造課 片山課員、防災まちづくり課 芝田課長補佐、道路交通課 齋藤係長
青木常務取締役からは、上野技術顧問と同様に評価が僅差であったこと、逆に僅差であるが故に午前中の主担当レベルの発表者に更なる努力を促す旨の激励を頂きました。
最後に、発表者及び上司の方々は、論文・プレゼンテーション作成、発表練習を通じ今後の業務をよりよくしていく為に活かし頂けるものと期待しております。また研究会に参加出来なかった方々におかれましては、特別講演を頂いた奥園先生の話は時間を割いても受講するだけの価値があると思います。今後機会がありましたら、是非受講されることをお勧めします。
10月24日(火)に発行された建通新聞(高知)8面の地域ニュース欄に記事が掲載されました。
詳細はこちらをクリック → 社内研究発表会
四万十市と四万十町を舞台に毎年開催される四万十川ウルトラマラソンに、協賛およびボランティアに参加させていただき今年で7年目となりました。
今大会は雨の強い悪天候での開催となりましたが、無事終了しました。当社からも選手として100kmの部に吉田、60kmの部に西川・高橋・島内・那須の計5名のランナーが出場しました。
悪天候でも、好タイムを叩き出した選手や昨年度リタイアの経験と反省を活かしリベンジを果たした選手、初出場で見事に完走した実力者、残念ながら途中棄権の選手、 それぞれが良い経験となった大会でした。
皆様 本当にお疲れ様でした。
詳細はこちらをご覧ください。
ボランティアに参加した社員 | 完走ランナーで記念撮影 |
10月12日から13日まで、岡山市の岡山理科大学で開催された(一社)日本応用地質学会平成29年度研究発表会において、須内技師長が山口大学の先生方と共著発表したポスターが優秀ポスター賞を受賞しました。研究内容やポスターのわかりやすさ、質疑応答などが評価されました。日本応用地質学会は、土木や地下水、環境などの多くの分野で活躍している地質技術者・研究者からなる学会です。今後も業務と関係の深いこのような学会活動に積極的に参加し技術力の向上を図っていきたいと考えています。
平成29年10月10日、高知県立県民文化ホールにて第42回 高知県地盤工学研究会が開催されました。
講演テーマは「南海トラフ地震に対する地方自治体の取り組みと高台移転の考え方」、黒潮町役場 徳廣課長、中土佐町役場 木村主幹により各自治体の取り組みについて紹介頂きました。
徳廣課長からは、全国一高い津波が襲来する町となっても、「住民誰一人も津波にあきらさせない」を目的として首長が執ったリーダーシップ、津波対策を通じた住民とのふれあい、それがまちづくりに繋がり活かされていく事例が紹介されました。また地元に津波を説明するために、津波浸水シミュレーションの動画作成を行い「わかりやすさ」を大事にされていました。
木村主幹からは、高台移転の流れ、住民への説明強化の為の3Dを用いたプレゼンテーションなどを含め、様々な取り組みを進めている事例が紹介されました。
我々技術者は、業務等で与えられた事項に捕らわれがちになるものですが、取り組み全体の流れを理解することで「培ってきた専門技術をどのように提案していけるのか」。という問を突きつけられた気がしました。また、プレゼンテーション資料と適切な説明は参加されていた学生の方々にも良い見本となったのではないかと感じております。
様々な方々から質問が出され、質問時間をオーバーするなど活発な意見交換がなされました。質問の過程で、どちらの自治体においても、通常時に閉鎖されている事が多い津波避難タワーを開放していること、特に中土佐町では、観光の目玉となっている大正市場に近接する津波避難タワーを見晴らしの良い高台として利用できるよう開放し、地域の活力として利用されている事など、多くの良い知識が得られました。
今後も積極的に講習会に参加し、情報を提供していきたいと考えております。
10月5日(木)から10月7日(土)の3日間、右城社長と松本設計部長の2名が高知県測量設計業協会の研修旅行に参加しました。今回は東日本大震災の被災地である宮城県を訪問し、復興の現状視察や宮城県測量設計業協会との意見交換会を行いました。初日は仙台市、南三陸町、気仙沼市、二日目は女川町、石巻市、東松島市を視察しました。宮城県内では本格復興期に入って工事量がピークを迎えており至る所で工事の槌音が響いています。平野部やリアス海岸など地域特性に応じた新しいまちが徐々に姿を現しており、その経過を自分の目で確認できたことは今後の南海トラフ地震対策を考えるうえで有意義であると考えています。
宮城県測量設計業協会様には資料の準備から現地案内、意見交換会で貴重なアドバイスを頂くなど大変お世話になりました。女川町の須田町長には、復興が進む町内を直々にわかりやすくご説明頂きました。研修を企画して頂いた高知県測量設計業協会をはじめ、お世話になった方々にこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。