県道高知東インター線は、現在建設中である高知東部自動車道(高知南国道路)の高知東IC(仮称)と周辺の幹線道路との連結を目的とした新設道路で、平成22年2月に国道55号~県道田村高須線を結ぶ区間が供用されました。
弊社は、当該路線の道路予備設計、道路実施設計、交差点設計、構造物設計のほか、道路標識や照明などの道路付属構造物の設計を行いました。計画地は国道195号と同様に平成10年の高知豪雨による浸水被害を受けており、避溢ボックスなどによる排水対策の強化を行いました。また,交通量の多い国道32・55号との交差点設計では、国道の交通への影響に配慮した交差点解析や施工計画を行うとともに,信号機の移設計画、情報ボックス移設計画、道路標識の計画も行いました。道路標識の支柱は、国道部の拡幅で撤去した支柱を移設し、コスト縮減を図りました。
県道春野赤岡線交通安全対策道路概略設計委託業務
春野赤岡線と県道桂浜はりまや線の接合部は、高知県の観光名所である「桂浜」への入口部である交差点です。
以前は交差点直前が急カーブになっており、「交差点を認識しづい」「桂浜を訪れた人が交差点を通り過ぎる」「信号で停止している車両に追突する危険性」といった問題点がありました。
そこで当社にて、【交差点付近の平面線形の見直し】と【高知方面からの桂浜へ向かう車両のための左折占用レーンの設置計画】を行いました。
本設計では、少しでも交差点が認識できるように道路の線形改良を行うとともに、高知方面から桂浜への左折占用レーンは急カーブの手前まで延長。
さらに、舗装に着色を施すことで、交差点を認識しやすいように工夫しました。また、交差点付近が急勾配であることから減速を促す路面標示を設置し、安全性にも配慮しました。
富士山落石事故の検証実験
開発期間 | 2009年7月17日,18日 |
発注者 | 日本テレビ放送網株式会社 |
開発担当 | 右城 猛,楠本 雅博 |
目 的 | 2009年7月13日,富士山新五合目駐車場で落石が防護柵を突破してキャンピングカー直撃した落石事故を検証するために実験。 |
特徴
1. 愛媛大学防災情報研究センター,(社)地盤工学会四国支部と共同で研究。
2. 事故発生時に想定された落石エネルギー100kJの運動エネルギーで,重さ2トンのコンクリート塊を落石防護柵に衝突させる。
3. 実験の模様は,日本テレビが撮影。
4. 実験の結果は,2009年7月19日18時からの「真相報道バンキシャ!」(日本テレビ)で約10分間にわたって放送された。
富士山新五合目駐車場における落石事故について
富士山落石事故.pdf(269.7 KB)
落石防護ネットの技術開発
開発期間 | 2007年7月~2009年12月 |
発注者 | 落石対策技術研究会 (代表 堀地幹夫 |
開発担当 | 右城 猛,楠本 雅博 |
目 的 | エネルギー吸収性能と捕捉性能に優れたポケット式落石防護ネットの開発。 |
特徴
1. 高知県から「頑張る企業総合支援事業費補助金」の交付を受けて実施。
2. 社団法人四国建設弘済会より助成金を受けて,愛媛大学と共同で研究。
3. 日本で初めて実物規模の防護ネットに重錘衝突実験を実施し, 400kJの落石エネルギーを吸収できることを確認。
4. 動的解析専用FEMであるLS-DYNAで応答解析。
5. 平成21年度 土木学会四国支部の技術開発賞を受賞
6. 平成22年度の第12回国土技術開発賞・地域貢献技術賞(国土交通大臣表彰)を受賞。
新しい落石防護ネット・ロングスパンの開発
平成21年度土木学会四国支部第15回技術研究発表会
新しい落石防護ネット・ロングスパンの開発.pdf(493.6 KB)
四国の急傾斜地における落石対策研究の最前線
The front line of the research on the rockfall prevention at the steep slope in Shikoku
kaihatsu.pdf(859.6 KB)
地域貢献賞(国土交通大臣表彰)受賞
国土技術開発賞.pdf(243.7 KB)
既存落石防護柵の性能向上の研究
開発期間 | 2009年5月~12月 |
発注者 | 落石対策技術研究会 (代表 堀地幹夫) |
開発担当 | 右城 猛,楠本 雅博,加賀山肇 |
目 的 | 既存のワイヤロープ金網式落石防護柵の耐衝撃性能やエネルギー吸収性能を向上させる。 |
特 徴
1. 愛媛大学防災情報研究センター,(社)地盤工学会四国支部と共同で研究。
2. 既存の防護柵の柵端金具を特殊な緩衝機能を持った金具と取り替えるだけで,エネルギー吸収性能を大幅に向上させることができる。
3. 既存のワイヤロープ金網式落石防護柵の可能吸収エネルギー(30~50kJ)を100kJまでアップさせられることを確認。
4. 施工が非常に簡単で早い。
落石防護柵用柵端金具の研究開発
落石防護柵の柵端金具.pdf(498.7 KB)
落石の運動機構の解明に関する研究
開発期間 | 2003年11月~2004年1月 |
発注者 | 国土交通省四国地方整備局四国技術事務所 |
開発担当 | 右城 猛,楠本 雅博,篠原 昌二,大西 一賢,田中 宏和,齋藤 啓太,大和田 菊代 |
目 的 | 落石の運動形態,速度,跳躍量,等価摩擦係数等を測定。 |
特徴
1. 高さ40m,傾斜角35~45度の自然斜面で実験。
2. 落下させた供試体は,コンクリート製の立方体 (0.52t),コンクリート製の球体(0.2t),自然石(質量0.12~2.06t)
3. コンクリート製の供試体内部には,三軸の加速度センサーとデータロガーを埋設。
4. ビデオカメラによるステレオ撮影を行い,落石の運動中の座標値を測定。
5. 学識経験者より構成された技術検討委員会(委員長は愛媛大学の矢田部龍一教授)で研究の妥当正当を評価。
落石の運動機構に関する実験的研究
土木学会論文集F,Vol.62No.2,2006.6
Rock-Fall-Movement.pdf(1.0 MB)
AN EXPERIMENTAL STUDY RELATED TO ROCK FALL
Ehime.pdf(595.3 KB)
落石の運動形態に関する研究
開発期間 | 2000年8月~2001年2月 |
発注者 | 高知県土木部中村土木事務所(現:幡多土木事務所) |
開発担当 | 右城 猛,篠原 昌二,明坂 宣行,筒井 秀樹 |
目 的 | 落石の運動形態と落下速度,跳躍量を測定。 |
特徴
1. 16~200kgの自然石53個,16kgのコンクリート球3個,37~39kgのコンクリート立方体13個の合計69個を落下させ,ビデオカメラで撮影。
2. 杉の植林地の中の斜面で,傾斜角は40~60度。落差は18m。
3. 回転から跳躍に移行するメカニズム,衝突期間中の落石の挙動,立木や切り株に衝突したときの挙動を把握できた。
4. 研究成果は,日本道路協会の「落石対策便覧に関する参考資料-落石シミュレーション手法の調査研究資料-」で紹介されている。
Movement of Rockfall and a Study on Its Prediction
Ushiro Takeshi,Tsutsui Hideki
Daiichi Consultants Company Limited, Kochi,Japan
Kochi.pdf(225.1 KB)
落石の斜面衝突時の挙動解明に関する研究
開発期間 | 2003年11月~2004年1月 |
発注者 | 国土交通省四国地方整備局四国技術事務所 |
開発担当 | 右城 猛,楠本 雅博,篠原 昌二,大西 一賢,田中 宏和,齋藤 啓太,大和田 菊代 |
目 的 | 落石が斜面へ衝突したときの,跳ね返りのメカニズムの解明。 |
特徴
1. 三軸の加速度センサーとデータロガーを内蔵したコンクリート製の立方体 (0.52t)とコンクリート製の球体(0.2t)を自由落下させて観測。
2. 落下させた斜面は,盛土した土砂斜面,切土した岩盤斜面,平坦な岩盤及び土砂地盤である。
3. 衝突時の衝撃加速度,跳ね返りの軌跡を測定し,跳ね返り係数の予測手法を提案。
第6回地盤と環境に関するシンポジウム講演概要・技術論文集,地盤工学会四国支部徳島県地盤工学研究会,2010年
落石防護柵基礎の設計手法に関する研究
開発期間 | 2002年3月~2003年2月 |
発注者 | 国土交通省四国地方整備局四国技術事務所 |
開発担当 | 右城 猛,篠原 昌二,明坂 宣行,筒井 秀樹 |
目 的 | 落石防護柵基礎の合理的な設計手法を提案する。 |
特徴
1. 0.5tの重錘を2~5mの高さから落下させて防護柵に衝突させて,防護柵の変状や基礎の応答を測定。
2. 学識経験者より構成された技術検討委員会(委員長は愛媛大学の矢田部龍一教授)で研究の妥当正当を評価。
3. ストンガードのエネルギー吸収性能を確認できた。
4. 落石の衝突による基礎の応答を確認でき,それに基づいて動力学に基づいた新しい安定解析手法を提案できた。
5. 研究成果は,落石対策便覧の改定に反映される予定。
落石防護擁壁の合理的な設計手法に関する研究
開発期間 | 1999年4月~2000年3月 |
発注者 | 社団法人四国建設弘済会 |
開発担当 | 右城 猛,津野 正道,水田 勝也 |
目 的 | 運動力学に基づいた合理的な落石防護擁壁の安定解析手法の提案。 |
特徴
1. 平成10年度建設事業の技術開発支援制度(社団法人四国建設弘済会)の助成を受けて実施。
2. 落石の衝突位置,擁壁形状によった擁壁の応答が異なることを確認。
3. 提案する手法で設計すれば,従来の手法で設計した場合に比べて擁壁のコストを1/3程度に抑えられる。