安芸市津波避難路関連

 

     

■業務名:安芸市避難路整備測量設計委託業務

■発注者:安芸市

業務の概要                             

 本業務は、安芸市内において、津波避難路の設計と併せて設計に必要な測量、現況の官民境界確認等を行いました。
 津波避難路の設計にあたっては、自主防災組織や地権者の方を交えて、現地での検討を行いました。
 現地の地形等を踏まえて、避難路の幅員、勾配に応じた斜路や階段の使い分けや手摺りの設置等について検討しました。
 耕作地や墓地など平常時の利用に支障が無いよう、住民の方の意見を踏まえた設計を行いました。
 人力施工が主体となることから、搬入が容易な擬木階段等の軽量部材を採用するなど、施工性についても配慮して設計しました。

県道久礼須崎線斜面防災業務関連

 

■業務名:県道久礼須崎線地域自主戦略交付金測量設計委託業務

■発注者:高知県須崎土木事務所所

業務の概要                             

 県道久礼須崎線の海岸部落石崩壊多発区間は、その地形・地質的な特徴から山側斜面に海岸浸食の最前線となる急勾配かつ長大な岩盤斜面が広がっています。さらにこの斜面の地質は塊状硬質の砂岩を主体としており、大規模な落石崩壊が多発しています。
 昭和38年6月には落石崩壊による死亡事故が発生し、その後落石対策が急速に進められてきています。
 当社では、現状の①被災状況、②既設の対策工、③対策工事の実施計画を適切に把握し、対策優先度の高い斜面を抽出し、それに対する適切な落石・斜面安定工の設計を行いました。また、区間全線の防災点検の情報を整理し、その結果に基づき現地踏査を行い、今後、着目すべき防災危険箇所について防災カルテを作成し、今後の維持管理に役立てるよう整理を行いました。

一般国道33号 越知道路斜面防災業務関連

     

 

■業務名:平成22年度 越知道路(2工区)基礎資料作成業務委託
     平成23年度 越知道路(2工区)法面対策工設計業務
     平成24年度 越知道路(2工区)法面対策工設計業務

■発注者:国土交通省四国地方整備局土佐国道事務所

業務の概要                             

 本業務は、地域高規格道路高知松山自動車道の一部として計画されている越知道路(2工区)の現道活用区間において、斜面上に多数分布する転石・浮石の状況把握を行うための調査計画立案から転石・浮石調査、落石対策工の検討、詳細設計を実施した業務です。
 転石・浮石調査では、道路に影響する斜面内の50cm以上の石について、サイズや安定度評価を実施しました。当該斜面では、約2,000個の転石・浮石が確認され、それぞれ個別の調査表にとりまとめを行いました。
 詳細設計では、調査結果を基に経済性、施工性を考慮した落石対策工の設計を実施しました。
平成24年度国土交通行政関係功労者表彰:土佐国道事務所長表彰「平成23年度 越知道路(2工区)法面対策工設計業務」

天崎鍾乳洞トンネル

 

 上図は、四国地方の地質図(地質調査総合センター作成のシームレス地質図)です。とてもカラフルで綺麗な図面ですが、それだけ四国地方には多種多様の地質が分布していることになります。
 当社の社業は公共事業を主体とした建設コンサルタントですが、対象となる構造物は道路では橋梁、トンネル、その他構造物、河川では河川堤防や樋門樋管、砂防では砂防ダムや斜面安定工などです。これらの構造物はいずれも地盤を基礎としており、地質と公共事業は
 切り離せない密接な関係となっています。
 県道土佐伊野線の「天崎鍾乳洞トンネル」は、トンネル施工中に学術的に貴重な鍾乳洞が発見され、それを保全するためにトンネル内に橋梁を構築した珍しい山岳トンネルです。
 当社は、このトンネルの地質調査と当初設計を行うとともに、鍾乳洞発見後の検討委員会の運営に携わりました。なお、鍾乳洞発見後の詳細な地質調査は応用地質株式会社、橋梁構造設計はパシフィックコンサルタンツ株式会社で実施しています。
 天崎鍾乳洞トンネルは、延長109mの山岳トンネルで、秩父帯三宝山層群の石灰岩の地山からなります。問題の鍾乳洞は、平成13年11月7日にトンネル掘削中に発見されました。
 その後、工事を一時中止して「天崎トンネル(仮称)・鍾乳洞調査検討委員会」(委員長:高知大学の鈴木堯士名誉教授)を発足し、鍾乳洞内部調査、トンネル工法検討、鍾乳洞保存について議論を行いました。
 その結果、道路と鍾乳洞に影響を与えないようにトンネルアーチ部の補強、路面部には橋梁形式を採用するとともに、将来の点検と一般公開のための管理用通路を設置しました。
 我々は公共事業が地質と密接に関わっていることを十分に理解し、その地質特性を把握するための調査を実施しています。
 地質は地球の極めて表層を形成するものですが、この天崎鍾乳洞トンネルは地球のロマンを感じることのできた仕事です。今後とも我々はこのようなワクワクする地球との関係を楽しみながら、地域に貢献できるように日々業務を実施していきたいと考えています。

 

県立安芸広域公園関連業務

 

■業務名:平成13年度 公 園 第3-7号 安芸広域公園整備測量設計委託業務
     平成17年度 公 園 第3-1号 安芸広域公園整備設計委託業務
     平成23年度 安交公 第3-1号 安芸広域公園交付金公園付帯施設設計委                                                                                            託業務など
■ 発 注 者:高知県土木部安芸土木事務所
■内  容:広域公園内の全体計画、施設設計など

業務の概要                             

 安芸広域公園は、2級河川安芸川の河川敷を中心とした川のゾーンや、内原野陶芸館に隣接した里のゾーンなど全体で143.3haの面積を持つ大規模公園です。
 弊社は平成13年度の全体計画を端緒に、公園内の施設設計に関する業務に数多く携わっています。
 代表的なものとして、川のゾーンの詳細設計を実施した「公園 第3-7号 安芸広域公園整備測量設計委託業務」やコンペ形式で大型遊具の選定を行った「公園 第3-1号 安芸広域公園整備設計委託業務」などがあります。
 安芸広域公園は限られた予算内で段階的に整備されていたため、施工対応や小規模な取合せに配慮した設計が求められました。また、平成20年に大型遊具が完成し、安芸市内だけでなく、県内各地から多くの利用者が訪れる人気スポットとなっています。

洞ヶ谷堰堤測量設計業務委託

 

■年  度:平成20年度
■ 発 注 者:国土交通省四国地方整備局四国山地砂防事務所
■業務場所:高知県土佐郡土佐町七尾
■内  容:砂防堰堤詳細設計 n=1基、道路詳細設計 L=0.28km、仮橋詳細設計 n=1橋

業務の概要                             

 本業務は、一級河川吉野川水系1支瀬戸川の左支渓に位置する流域面積A=0.063km2、渓流長L=570mの小渓流において、土石流対策堰堤の詳細設計を実施したものです。
 当該渓流内は、表層崩壊などの荒廃が進むとともに、土石流発生時に土砂とともに流下すると考えられる植林や天然林の伐採木や倒木が多く存在しており、渓床勾配(i0=1/2.0)が急な渓流における流木捕捉に必要な堆砂容量の確保が土砂収支計画での課題でした。
 計画地点は、民家、公共施設の直上流に位置するため、安全性の観点より流木捕捉に有利となる透過型堰堤の採用が困難であったため、不透過型堰堤の上部を透過構造とした部分透過型堰堤を採用することで、流木捕捉容量を確保することで、H=15m以上のハイダムとなることなく土砂および流木処理することができました。

白川瀬通常砂防実施設計委託業務

 

■年  度:平成20年度
■ 発 注 者:高知県須崎土木事務所
■業務場所:高知県高岡郡津野町黒川地区
■内  容:砂防堰堤詳細設計 n=1基、床固工詳細設計 n=1基、道路詳細設計 L=0.28km、仮橋詳細設計 n=1橋

業務の概要                             

 物部川は、高知県中央部の白髪山に端を発し、香美市、南国市、香南市を経て太平洋に流下する、流域面積A=508km2、幹川流路延長L=71kmの一級河川です。このうち、香美市土佐山田町神母ノ木より下流のL=10.4kmが直轄管理区間となっています。
 神母ノ木に設置された合同堰および香南市野市町町田に設置された統合堰により、香美市、香南市、南国市および高知市を含む香長平野西部地域A=2,200haの農業用水供給源として重要な役割を果たしています。
 物部川は急峻な四国山地山間部を流下していますが、河口までの距離が短く、河口付近でも河床勾配が1/290程度と全国の直轄河川の中でも有数の急流河川となっています。
 このような特色を有しているため、物部川流域では堤防損壊や浸水などの水害が度々発生しているほか、堤防断面が不足している箇所も多く、治水安全度を確保するための整備が急務となっています。
 弊社では、河川管理の一環である定期縦横断測量のほか、堤防の改修設計や災害復旧など多くの設計業務に携わっています。
 近年では、南海地震時の津波対策として堤防の補強に関する詳細設計を担当しました。

一級河川物部川関連業務

 

■業務名:平成25年度 物部川堤防設計業務
     平成24年度 物部川定期縦横断測量業務
     平成23-24年度 物部川右岸堤防耐震詳細設計業務
     平成18年度 物部川高潮左岸堤防詳細設計業務委託
■発注者:国土交通省四国地方整備局高知河川国道事務所

業務の概要                             

 物部川は、高知県中央部の白髪山に端を発し、香美市、南国市、香南市を経て太平洋に流下する、流域面積A=508km2、幹川流路延長L=71kmの一級河川です。このうち、香美市土佐山田町神母ノ木より下流のL=10.4kmが直轄管理区間となっています。
 神母ノ木に設置された合同堰および香南市野市町町田に設置された統合堰により、香美市、香南市、南国市および高知市を含む香長平野西部地域A=2,200haの農業用水供給源として重要な役割を果たしています。
 物部川は急峻な四国山地山間部を流下していますが、河口までの距離が短く、河口付近でも河床勾配が1/290程度と全国の直轄河川の中でも有数の急流河川となっています。
 このような特色を有しているため、物部川流域では堤防損壊や浸水などの水害が度々発生しているほか、堤防断面が不足している箇所も多く、治水安全度を確保するための整備が急務となっています。
 弊社では、河川管理の一環である定期縦横断測量のほか、堤防の改修設計や災害復旧など多くの設計業務に携わっています。
 近年では、南海地震時の津波対策として堤防の補強に関する詳細設計を担当しました。

「国道56号中村宿毛道路」とともに…幡多支店 山崎智達

      

 

1.はじめに
 国土交通省四国地方整備局中村河川国道事務所の事業の一つである「国道56号中村宿毛道路」と当社との出会いは昭和63年7月です。
 今思えば国土交通省四国地方整備局の一つの事業に過ぎない「国道56号中村宿毛道路」との出会いこそが、当社が大きく飛躍するきっかけになろうとは、入社6年目の私は「夢にも」思いませんでした。

2.中村宿毛道路の概要
①延長:L=23.2㎞(内一般道路L=2.5㎞)
②道路構造規格:自動車専用道路(第1種第3級),一般道路(第4種第1級・第3種第2級)
③設計速度:自動車専用道路(80㎞/h)、一般道路(60㎞/h)
現在は、一般道路区間及び自動車専用道路区間の四万十IC~平田IC(L=13.1㎞)間が供用し、平田IC~宿毛IC(L=7.6㎞)間の供用に向け鋭意施工中です。

3.中村宿毛道路との出会い
 実は当時(昭和63年頃)、国土交通省(当時:建設省)が発注する構造物設計や道路設計、ましてや自動車専用道路の詳細設計など、当社は一度も手掛けたことがなく、今では考えられませんが国土交通省の仕事などできるわけがないと考えていました。(一個人としてですが)
 それが、後に判明しますが「今からは地元コンサルを育成して地域に密着し、事業を推進させる…」と言うような中村河川国道事務所の方針から、中村宿毛道路の森沢から平田間(約9.0㎞)を4区間に分けて、昭和63年7月に道路詳細設計が発注されました。その4区間を大手コンサル2社、当社を含めた地元コンサル2社がそれぞれ受注し詳細設計を行うこととなりました。確か、当社の管理技術者は右城代表取締役社長で、主担当が明坂取締役ではなかったかと思います。
その業務の総括打合せは4社合同協議で行われ、その中で発注者より「大手コンサルにご教授してもらいながら作業を進めるように…」と言った趣旨を言われたことを記憶しています。
 実務にあたっては、当時はパソコンもなく図面は製図台(ドラフター)を使ってすべて手書きです。そのため、打合せ時には等倍の図面を青焼きしてどっさり持って行ったものです。また、打合せで計画が少し変更になると今ではCADで比較的簡単に修正できますが、当時はなにせ手書きのため、変更がないように一生懸命「もがいた(説得)」ものです。
 今思えば、一つの道路設計を完了するために発注者と「侃々諤々」じゃあないですが、一体となって造っていった感じがあり、そこから強い信頼関係が生まれたように思います。
4.中村宿毛道路とともに…
 成果品は担当者の努力の賜ですが、中村河川国道事務所(担当者)に認められ、大変高い評価(4社の中で最も良い評価)を受け以後の当社の実績に繋がっていく、当社において最も影響があった重要な路線であり「中村宿毛道路に育ててもらった」と言っても過言ではないと思います。特に幡多支店においては、その後四半世紀、この中村宿毛道路と苦楽を共に成長してきたと思います。
 今後もこの道路が少しずつ出来上がっていく様を身近で実感し、無事全区間供用するまで見守っていきたいと思います。

自然環境保全をテーマとした道路・構造物設計

 

■業務名:藤地区ふるさと農道緊急整備測量設計委託業務(平成11年)

■発注者:中村耕地事務所

業務の概要                             

 本道路は後川中流域に位置し、周辺は農業の盛んな地域ではあるが、道路が未整備のため、後川により地域が東西に分断されている。ここに連結する交通路を整備することにより、分散した団地を有機的に連結させ、近代的で活力ある高生産農業地域を構築していくものである。
 整備計画に当たっては、周辺環境が豊かであることや、近年の自然環境の保全への要請から、生態系調査の実施や景観設計を行いながら、自然環境保全を考慮した路線とした。

内訳:測量、生態系調査(道路環境調査[植物・動物]陸上植物、ほ乳類、両生及び爬虫類、昆虫類、鳥類、魚介類[秋、冬、春、夏])、景観設計、農道設計530m(小橋梁実施設計)、橋梁基本設計150m(護岸予備含む)、用地調査 委託額合計約63,000千円

 道路構造規格は3種4級、幅員全福は8.95m(2@2.75+2.0片側歩道)、設計速度は30㎞である。路側の盛土の裏面は、生態系や環境に配慮し植栽が可能なジオテキスタイルの補強土を採用した。側溝は、小動物が落ちても這い上がれるよう側壁を緩勾配とし、自然石張りとした。防護柵は景観を考慮して、ガードケーブルを採用した。

 トンネル抗口は、景観を考慮し竹割り型を採用した。橋梁は、河川条件や景観を考慮して3径間連続箱桁橋を採用した。なお、生態系に配慮して道路照明は省略することとした。